ゴミ屋敷の片付けにかかる費用は、決して安いものではありません。その料金は、一体どのような要素に基づいて決まるのでしょうか。その内訳を理解することで、なぜ高額になるのか、また、どこを工夫すれば費用を抑えられるのかが見えてきます。費用を左右する主な要因は、大きく分けて五つあります。第一に、そして最も大きな要因が「ゴミの量」です。料金は、排出したゴミの量をトラック何台分かで計算されることが多く、当然ながら量が増えれば増えるほど処分費用は高くなります。一般家庭ゴミだけでなく、家電リサイクル法対象の製品や、処分が困難な物が含まれていると、さらに費用はかさみます。第二に、「作業員の人数と作業日数」です。ゴミの量が多く、搬出経路が複雑な場合、より多くの人員と時間が必要となります。人件費は費用の大きな割合を占めるため、作業が長期化すればそれだけ料金も高くなるのです。第三に、「部屋の状況と立地」です。部屋が広い、あるいは階数が多く、階段での搬出が必要な場合は作業の負担が増えます。また、家の前にトラックを駐車できないなど、立地条件が悪い場合も追加料金が発生することがあります。第四に、「特殊清掃などのオプション料金」です。長年放置されたゴミ屋敷では、害虫の駆除、ゴミの腐敗による悪臭の消臭、床や壁に染み付いた汚れのクリーニングなど、専門的な技術を要する特殊清掃が必要になるケースが少なくありません。これらは基本料金には含まれないオプション作業となり、費用を大きく押し上げる要因です。最後に、「貴重品の捜索」の有無です。ゴミの中から通帳や印鑑、写真などの大切な品を探し出す作業は、非常に手間と時間がかかります。この捜索作業を依頼する場合も、料金に反映されることがあります。これらの要因を総合的に判断し、最終的な見積もり金額が提示されるのです。
ゴミ屋敷の掃除費用を左右する5つの要因