数年前まで、私は足の踏み場もないゴミ屋敷の中で暮らしていました。当時は仕事の激務で精神的に追い詰められ、家を片付ける気力が完全に失われていました。その生活の中で、私を最も苦しめたのは、原因不明の体調不良の連鎖でした。常に喉がイガイガし、微熱が続き、肌はガサガサに荒れていました。当時は「疲れが溜まっているだけだ」と思い込んでいましたが、今振り返れば、あれはゴミ屋敷によって私の免疫力が極限まで低下していた証拠だったのだとはっきりと分かります。部屋の隅には埃が綿雪のように積もり、積まれた段ボールの裏側には黒カビがびっしりと繁殖していました。その空気の中で食事をし、眠るという行為が、どれほど私の身体を痛めつけていたか、想像するだけで恐ろしくなります。少し寒気を感じれば、すぐに本格的な高熱を出し、一度寝込むと二週間は起き上がれないという状態が何度もありました。病院へ行っても「免疫力が落ちていますね」と言われるだけで、その根本原因が自分の部屋にあるとは、恥ずかしくて口にできませんでした。不衛生な環境で増殖したダニによるアレルギー反応も酷く、常に鼻水と涙が止まらない状態でした。免疫システムが、二十四時間体制で部屋中の異物と戦い続け、限界を迎えていたのでしょう。そんな私が、意を決して専門業者の助けを借りて部屋を空っぽにしたとき、最初の一週間で驚くべき変化が起きました。まず、朝起きた時の喉の痛みが消え、常に重かった頭が嘘のように軽くなったのです。一ヶ月が過ぎる頃には、あんなに繰り返していた口内炎もできなくなり、肌の赤みも引いていきました。空間が清潔になることで、私の免疫システムはようやく「休息」を得ることができたのだと感じました。不必要な外敵がいなくなったことで、免疫細胞たちが本来の仕事に集中できるようになったのです。ゴミ屋敷という監獄から抜け出したことは、私にとって人生をやり直すだけでなく、自分の身体という最も大切な資産を取り戻すための戦いでした。清潔な部屋で目覚めることの価値を、私は今、失った健康の記憶と共に噛み締めています。
埃に埋もれた生活で私が失った健康と免疫力の記録